全世界の縄文時代愛好家のみんな、聞いて聞いてー!面白い博物館に行ってきたんです!
今日紹介するのは、長野県茅野市にある尖石(とがりいし)縄文考古館。
茅野市って長野県の中でもそんなに有名じゃないと思うし、そこの市営博物館てことで正直ナメていました。ごめんなさい。
茅野市尖石縄文考古館、行ってみたら展示の仕方も面白くって、目下一番のオススメ縄文スポットになっちゃいました!
茅野市尖石縄文考古館には国宝の土偶がおふたり
茅野市尖石縄文考古館、国宝の土偶がいるだけが魅力ではないと思ってるけれど、とはいえやっぱり国宝のインパクトはすごいから、まずは国宝のおふたりからご紹介します。
まとめて紹介するために手っ取り早くレプリカの写真ですが、こちらのふたりが国宝土偶。
向かって左の通称「縄文のビーナス」と、右の「仮面の女神」です。
国宝とはいえ土偶に名前はないというか正式名称は「○○出土 土偶」みたいな名前にしかならないから、愛称があると謎の親近感が湧くよね。
ていうか縄文のビーナスとか誰が名づけたのか地味に気になるわ
尖石縄文考古館にはこの2つの国宝専用の展示室があって、ゆったりとした空間の中で実物を見ることができるだけではなくて、出土したときの状況を再現した資料など関連情報の展示が充実しています。
土偶の実物も、正面だけでなく360度見ることができるので、お尻が意外に扁平だなんていう発見も。
東京の上野にある東京国立博物館にも、有名な重要文化財の土偶なんかがあるけれど、実物がなんとなく展示されてるだけなんだよね。
東京国立博物館ともなると重要な作品がたくさんあって1つ1つを細かく採りあげられないってことなんだとは思うけど…。
これに比べると尖石考古館はじっくり見たい人には情報が多くて、すごく良かった!
特に良かったのが、縄文のビーナスを発掘した際の様子がわかる写真の展示。
横になった状態で発掘されたというだけなのに、なぜかなまめかしいセクシーさなんです。
なるほどこれで「ビーナス」ね、と愛称にも妙に納得しちゃったのでした。
縄文時代のできそこないの道具を展示するセンス
さて、尖石縄文考古館をおすすめしたい最大の理由は、展示の仕方が面白いところです。
縄文時代のものが展示されているので、ほかの博物館同様、土器や石鏃(矢じり)なんかを展示しているわけなのですが . . .
失敗作を敢えて展示するこのセンス!
この博物館では、矢じりや土器の失敗作を敢えて上手な作品と並べて展示して、比較ができるようになっています。
たとえば矢じりなら、正面から見た形の美しさだけでなく、横から見た薄さの違いまで一目瞭然。
縄文時代の人にも得意不得意があったんだなとか練習して上達したんだなとか、冷静に考えると当たり前だけど博物館ではあんまり考えないことに思いを馳せるきっかけになったり。
矢じりの本来の用途を実感するきっかけになったり。
受け身になっちゃいがちな博物館見学が急に ”体験” に変わるんです。
考えるきっかけになるうえにシンプルでわかりやすいから、子供には特におすすめかも!
大人も楽しい体験コーナー
いくつかある展示室を見終わると、博物館の一番奥にあるのが体験コーナーです。
これがまた子供向けかと思いきや、しっかり大人も楽しめます。
たとえばこちらは縄文土器の模様がどうやって作られているか、理解の助けになるコーナー。
いろんな木の枝を使ったり、縄を巻いた木の枝を転がしたりすることで、いろんな模様が作れるんですね。
ほかにも、土器のかけらを並べ替えて土器の原形を予測して組み立てるパズルとかおもしろかった!
パズルは2Dだったからできたけど、
実際の出土品は3Dだし、かけらが全部揃ってるとも限らないし、なんなら複数の出土品のかけらが混ざってることもよくあるだろうし。
破片から土器に組み立てる考古学者さんほんと神業…!
茅野市尖石博物館の所要時間は?
老若男女におすすめの茅野市尖石縄文考古館。実際に行ってみるとして気になるのは所要時間ですよね。
実際に行ってみてかかった時間約2時間。ゆっくりと見て回ったときの時間です。
展示室は3つあるものの特別広い博物館ではないし、展示作品も土器や矢じりなど似たようなものが多いので、ササっと見て回るタイプなら1時間くらいで十分だと思いますよ!
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