箱根エリアで、箱根登山電車、箱根登山バス、箱根ロープウェイ、箱根海賊船が乗り放題でロマンスカーの往復までセットになっている箱根フリーパス。
東京方面からの往復と電車・バス・ロープウェイ・船がお得に乗れる最強の切符です。
でも、こんな悩みはありませんか?
せっかくの温泉旅行だし、1日くらいは宿でゆっくり過ごしたいなぁ…。
そうなんです。箱根フリーパスには、2日間有効のチケットと3日間有効のチケットがあって、こんな料金設定(他駅出発もあり)。
2日間有効 | 3日間有効 | |
新宿発 | おとな 6,100円 こども 1,500円 | おとな 6,500円 こども 1,750円 |
小田原発 | おとな 5,000円 こども 1,000円 | おとな 5,400円 こども 1,250円 |
1泊2日や2泊3日の旅行で、美術館巡りをしたり芦ノ湖まで行ったり、連日色々と出かけるならびっくりするくらいお得な切符なのですが、1日は宿とその周辺でのんびりしたいとなるとお得度がかなり下がってしまうんです。
例えば、新宿発の場合、2日間のフリーパスの値段(大人)は 6,100円。
ロマンスカーの新宿ー箱根湯本間の往復が 2,440円なので、3,660円分の乗り物や特典を箱根エリアで使わないと損してしまうことになります。
今回は1日しか観光しない予定だから、フリーパスは高いなぁ。
当日に定価で乗り物に乗ろうかな。
ちょっと待って!それならいいのがあるよ。
箱根エリアで1日だけのフリーパス
1日だけ使えるフリーパスが2021年10月1日に新たに登場しました。
これまでの定番だった箱根フリーパスは 2日連続・3日連続で利用できるチケットで、小田急線の往復分もセットになっているところが東京方面からの利用者にとって使い勝手良し◎
その反面、日帰りや4日以上の旅行、車派も含め小田急線を使わない旅行のときにはマッチしないなーという感じだったんです。
ところが!これから紹介するフリーパスはどれも1日限定で、エリアも限定。
2種類あるのでそれぞれ見ていきたいと思います!
のんびりきっぷ(デジタルのんびりきっぷ)
まずは「のんびりきっぷ」。
とても簡単な内容で、箱根登山鉄道の全線が1日乗り放題で大人1,400円、子供700円です。
ロマンスカーで箱根に行くときのイメージだと、箱根登山鉄道の区間は箱根湯本から強羅までのように思えますが、実は小田原から箱根湯本の間も箱根登山鉄道です。
小田原駅は、小田原城やお土産物、グルメなど
箱根板橋駅は、小田原漁港
風祭駅は、鈴廣かまぼこの里
入生田駅は、本間寄木美術館
箱根湯本駅は、お土産物やグルメ
と、意外に楽しめるところはたくさん。
箱根湯本から強羅の間の各駅も、それぞれホテルや旅館とともに商店街があります。
宮ノ下などの明治時代にはもうここにあったお店も、最近の新しいお店も、どちらも見どころがあるのでのんびり途中下車するならあると便利な切符です。
「のんびりきっぷ」は紙の切符、「デジタルのんびりきっぷ」はEMotというスマホアプリを提示して使う切符のことで、価格と内容は一緒です。
ちなみに「のんびりきっぷ」の値段1,400円は、小田原・強羅間の片道を1駅ずつ降りたときの運賃合計と同じです。
また、小田原・強羅間の往復運賃もほぼ同じ1,360円。小田原から強羅方面まで日帰りで何箇所か回るときにも「のんびりきっぷ」がお得に使えます。
箱根のりものパスLite(デジタル箱根のりものパスLite)
そして、もう1つが「箱根のりものパスLite(ライト)」。大人3,800円、子供980円です。
こちらの切符はさきほどの「のんびりきっぷ」とは打って変わって、なんともわかりにくい!
どんな切符なのかというと、箱根登山電車、箱根登山バス、箱根海賊線、箱根ロープウェイ、箱根ケーブルカーの指定区間をぐるっと時計回りに1回だけ一周できる切符です(ただし、箱根登山電車の宮ノ下・強羅間は両方面乗り放題)。
よくわからない . . . 。
けど、この切符があれば決められたエリアを一周できることはわかった。
わかりやすく解説していきますね。
実際に「箱根のりものパスLite」で利用できる交通機関はこちら。
箱根には、箱根湯本から公共交通機関だけで芦ノ湖へ行って戻ってくるという箱根ゴールデンコース(箱根ゴールデンルート)と呼ばれる観光ルートがあります。
今回の「箱根のりものパスLite」は箱根ゴールデンコースを逆方向に回るルートなんです。
例えば、小涌谷・彫刻の森・強羅のいずれかから出発する場合はこんなルートになります。
出発駅から箱根登山鉄道で宮ノ下駅まで行き、
宮ノ下から箱根登山バスで元箱根港、あるいは箱根町港まで行き、
どちらかの港から箱根海賊船に乗って、桃源台港まで。
桃源台駅から箱根ロープウェイで早雲山駅まで山を下り(途中、大涌谷駅でロープウェイを乗り換え)、
早雲山駅から箱根ケーブルカーで強羅駅まで山を下り、
強羅駅から箱根登山鉄道で出発駅まで戻る。
もちろん途中下車し放題なので、気になったところで降りてゆっくり観光ができます。
このモデルルート(小涌谷出発、箱根町港乗船)を途中下車せずに利用したときの運賃は合計4,210円。
これだけでも「箱根のりものパスLite」だと410円お得なので、途中下車してゆっくり観光したいならおすすめできる切符です。
こちらも「箱根のりものパスLite」は紙の切符、「デジタル箱根のりものパスLite」はEMotというスマホアプリを提示して使う切符のことで、価格と内容は一緒です。
箱根ゴールデンコースの逆回り限定っていうのがなんともね。
一般的な反時計回りが駄目なのは何か魂胆があるんじゃないの . . . ?
これはあくまでも私の推測ですが、反時計回りの箱根ゴールデンコースはとても混むので、お得な「箱根のりものパスLite」で人を分散させたいんじゃないかと思います。
みんなが箱根ゴールデンコース、つまり反時計回りで芦ノ湖に向かいたい気持ちはよくわかります。
箱根登山鉄道でスイッチバックをしながら少しずつ山を登ってきて、強羅からはケーブルカーで更に急な傾斜を登り、最後はロープウェーで高いところまで!
しかもロープウェーのゴールは、視界が開けて湖が見えてくるんです!その眺めは体験してみたいですよね。
そして、少しずつ日が翳ってきたところでゆるりと海賊船に乗って帰る。うん、なんとも良い旅です。
それに比べると「箱根のりものパスLite」のコースは感動ポイントがちょっと違います。
でも、清々しい午前中の時間帯に海賊船に乗ることができるのもそれはそれで気持ち良い体験。
混雑が緩和されている(はずの)逆回り、「箱根のりものパスLite」のコースも試してみてくださいね。
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